カウンターのみ11席の、細長い店なんですが、入り口がちょっと下がっているので、入りにくいかもしれません。日本酒のメニューは黒板に書かれているんですが、黒板には書かれていない隠し酒もたまにあったりするようです。
さて、今回はいきなり、日本酒からスタートです。メンソールの場合、まずはビールでその後ほかの酒に移行するというセオリーは当てはまりません。複数で行くときには、場の流れに合わせて最初の一杯はビールにしますが、一人で行くときは料理を見て、何を合わせるのが良いかを考えながら酒を考えます。場合によっては、日本酒を3~4種類並べて、飲み比べている場合もあります。
まずは鯒(こち)の造り(730円)です。和歌山県産だそうです。鯒というと、ナマズのようなちょっと平べったい魚なんですが、まぁ、地元の居酒屋などではほとんどお目にかかりません。漁獲量が少ないので、ほとんどが料亭とか割烹とかに行ってしまうからだと思います。造りはふぐの味を感じさせる味わいで大変旨いです。

混雑する時間帯になると、アルバイトがやってくるんですが、それまでは大将が一人でやっている店なので、手持ちぶさたにならないように、長芋のぬか漬け(350円)をオーダーしました。手元にあるのは、生姜醤油です。

こちらが今日の隠し酒です。アルファベットが書かれていますが、読めば分かる通りで三井の寿です。一番下にバトナージュと書かれていますが、ワインの製法で、バトン(棒)で澱をかき混ぜることです。日本酒の場合は、絞り終わったら直ちに澱を引いて火入れ殺菌するんですが、この酒はバトナージュからヒントを得たのか、澱が下がらないように櫂を入れたものらしいです。旨味が凝縮されたような旨い日本酒でした。

こちらは、すだれ貝の酒蒸し(550円)です。メンソールは、酒蒸しは嫌いというわけではないのですが、メニューにあっても余りオーダーすることはないです。なぜなのかは分かりませんが、今回はすだれ貝だったのと、メニューにおすすめマークがあったのでオーダーしてみました。赤い舌が特徴的です。あと、だしがおいしいので、残さず飲んでしまいました。

本マグロ(880円)をオーダーしましたが、絶品でした。高知県産だそうです。舌の上でとろけていく感じです。

和牛ももたたき(980円)です。このとき飲んでいた日本酒がすごく旨味のある酒で、煮物か、そうでなければ肉系でなければ対抗できないだろうと思ったのでオーダーしてみました。

ラストがワカサギの天ぷらです。

日本酒のセレクトには、大将の好みが反映されていると思いますが、旨口の酒が多いです。逆に淡麗な酒があまりないようです。最初の造りあたりでは端麗な吟醸酒を、煮物、焼き物と進むにつれて、純米酒に移していきたいと思うんですが、酒の旨味の方が強いので、酒はそれほど減らず、肴だけが減って行っていく感じです。なので、メンソール的には日本酒を飲みに行く店です。問題は、喫煙可と言うことですかね。カウンターだけの店なので、是非とも全面禁煙にしてもらいところです。
(店 名) 宮もと(主菜肴房)
(ジャンル) 居酒屋
(所 在 地) 大阪市東成区中道1-2-31
(電 話) 06-6974-7166
(営業時間) 17:00-24:00(火~土)、17:00-23:00(日祝)
(定 休 日) 月曜日
(予 算) 4,000円くらい
(席 数) カウンター11席
(カ ー ド) 不可